2006年06月14日
誰もが振り上げた拳のおろす場所を探している〜おとボクアニメ化騒動まとめ
■前回のエントリーから補足・訂正・いろいろ
まずは前回のエントリーは後から文章を継ぎ足して継ぎ足して継ぎ足して継ぎ足したものなので全体的におかしな部分・矛盾している部分があります。
また、自分が知らなかった事、文章を書いた後から知ったこともいろいろあり、「知らなかったこと」による矛盾、現実的におかしな部分もいくつかあり、その件に関してここに謝罪をさせていただきます。
とはいえそれら全部を修正するには一から全部書き直す以外ないので、それよりも改めて今回の『処女はお姉さまに恋してる>乙女はお姉さまに恋してる ゲームからアニメ化に際しての事件』についてまとめていきます。
……前回の文章と今回の文章と若干食い違う部分があるかもしれませんが、それは上記のように文章的な誤りだったり、無知であるが故に間違ったことを書いていた事に対するフォローということでご容赦のほどを。
ということを大前提にしつつ、前回の文章ではできる限り中立でありたいと思い(中立に徹し切れているかどうかははなはだ疑問ですが)あえて書きませんでしたが、
星野さんはPCゲーム版の処女はお姉さまに恋してるを遊んでません。ただし、エロゲーそのものは昔から好きです。エロゲーの存在そのものを否定する気は毛頭ありません。おとボク原作ファンの心情も少なからず分かるつもりでいます。
ついでに言うとAice5のメンバーは好きな声優さんも多く、個人的に応援しています。だからと言って今回の誰が見てもわかりやすいあからさまなキャスティングについては否定的な意見を持っています。そしてそのキャスティングはまず間違いなく声優さんそのものに問題があるわけではなく、レコード会社キングレコードおよびキングレコードのアニメレーベルスターチャイルド上層部による『非常にわかりやすい意図を持って』行われたものである事に対して嫌悪感を抱いています。
過去にも『To Heart』や『Kanon』といった自分が好きな作品がアニメ化されたことがありました。
『To Heart』に関してはまずPSに移植され、それからアニメになったと記憶しています。
元のPC版では音声が無く、PSに移植されるときに音声が付くとわかり、「誰が声優やるのかなー」と仲間内で話題にしたこともあります。
この件に関してはおおむねキャラクターに合ったもので特に不満をもったことはありません。
むしろ当時ほとんど無名だった声優・堀江由衣がマルチ役に抜擢されたとき「堀江由衣って誰??}という会話を交わしたことを記憶しています(これがきっかけでほっちゃんのファンになったということも書いておきます)。
『Kanon』に関してもまずはNECインターチャネルがPS(DCの方が先立ったかなー?)に移植し、それからアニメになったとき声優が変更されることなかったと記憶しています。
これに関しては当時「うわー全然キャラと声あってねぇぇぇぇぇ、これだから多部田は……!!」という感想を抱きました。
今でも他にもっとキャラに合うキャスティングがあったんじゃねぇかなー、と思うこともありますが、すでに慣れたというかもう今更まぜっかえしても仕方ないと思っております。
どうでもいいことですが、そのKanonアニメはキャラデザがあごのとがったものになっていて『あごアニメ』として話題になりました。
すでに黒歴史となったあごアニメのリベンジとしてかどうかはしらないけど京都アニメーション版Kanonも予定されています。
キャストの変更はないみたいです。
まぁ、今更変更してもそれはそれで火種の元になるので賢明な判断だと思います。
処女はお姉さまに恋してるに関しては何の感慨もありませんが、過去自分も同じようにPCゲーム>家庭用ゲーム移植での声追加で一喜一憂しているということだけは分かっていただきたいのです。
そしてそのたびに「あー、踊らされてるなー。まぁしゃーないかー」という感情が浮かんでは消えていったものです。
今回のおとボクに関してはアニメのキャスティングを見た瞬間に「あー、こりゃやべー絶対やべー」と心から思いました。
Aice5のメンバーが好きではあります。むしろ好きであるからこそ、こういう形での起用で声優さん個人によからぬ攻撃がいかないか危惧しました。
……案の定危惧は現実となり、原作者と言ってもいいシナリオライターが怒りを爆発しました。
そのシナリオライターの文章そのものはログという形で先の文章を書いた後で読みました。
自分にとって重要なことはログの内容そのものではなく、原作者という立場で公共の場で大人げなく怒りを暴露してしまった、という事実です。
シナリオライターさんの怒りを完全に理解することは自分にはできません。できませんが気持ちは分かると思います。
とはいえ書いた文章の内容はやはり冷静さを欠きすぎたと言うべきものでした。ただでさえ微妙な空気の流れた時期に、さらなる余計な混乱を生んだ事は確実です。
これはそのシナリオライターの日記を読んで後で知ったことですが、どうやら原作を擁護すべきゲーム会社もなにやら腰砕けな対応をしているようです。
もっと自社の製品に対して他に取るべき態度があったと思うのですが、現実はそうではなかった……ということみたいです。
そして個人的にやっぱり今回一番問題だと思うのはスターチャイルドのあからさまなキャスティングです。
たとえば天然女子校物語では『feat.Aice5』と明記してドラマCDを売っています。
これに関して原作ファン・および原作者がどのように思ったかはまったく知りませんが、今回のような混乱が起きることはありませんでした(あったのかもしれませんが、自分の知る範囲では認知しておりません)。
しかしこの天然女子校物語と今回の処女はお姉さまに恋してるを同列に扱うべきかというと、『声つきのゲームをアニメ化した時にゲームとは別の声優を起用する』という矛盾がある以上やはり問題は余計に深刻であると思います。
同じ売り方にしたって他にやりようはいくらでもあったはずです(そもそもAice5のメンバー個々の知名度が高く無理に売り出す必要性をまったく感じないのですが)。
今回の件に関しては様々な立場から、様々な意見があるようです。
それぞれがもっともであり、何が正しく、何が間違っているのか自分には分かりません。
そもそも今回の件に関して『何が正義で、何が悪か』明確に定義することは不可能であると思います。
なぜかくも今回このように混乱してしまったのか。
一つには原作者の『日記』という形でのリアクションが起因しており、その元になった『原作者・原作ファンを無視したキャスティング』をしたスターチャイルドおよびそれに抵抗しきれなかった(あるいは甘んじて受けた)ゲーム会社については、様々な理由事情があるのでしょうが、もっと上手な対応があったと思います。
あちこちで「自分のところの声優で商売したいなら、オリジナルの作品でも用意すればいいのに」と言う意見があります。
確かにその通りだと思います。安易にエロゲーから原作をひっぱってきて、ファンに対して心ない形でのアニメ化というのはいかがなものかと思います(そんなこと言ったら某ツンデレ作品はもっと惨いのですがそれはまた別ということで)。
昔は漫画が、少し前は小説が、そして昨今エロゲーが『アニメ化』という形で食い物にされています。
その原作の面白さをきちんと表現したアニメであるならばいいのですが、自分の経験や記憶からはあまり手放しでほめられた原作付きのアニメは数えるほどしかないように思えます。
そしてそのたびに「原作とアニメは別物」と言われます。
ずっと、ずっと、ずっと前から同じことの繰り返しなんです。
学習能力がないのか、原作つきが逆にネックになるのか。
中には例外だってもちろんあります。
例を挙げるとしたら『撲殺天使ドクロちゃん』などは一つの成功例だと自分は思っています。
おかゆまさき原作の小説であり、スプラッターな表現や不条理なギャグや、かわいいイラストや、ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ?という頭の悪い(ほめ言葉)擬音が印象的な小説です。
これがアニメになるときは「スプラッターな部分に規制がかかるんじゃねー」とか、「原作の(良い意味で)あほっぽさが無くなるんじゃねー」とか思ったものですが、実際には原作の良さを残しつつ、アニメとしての面白さも加えた良作となっていました。
DVDでの発売というのも大きかったのかもしれませんが、アニメ化にさいしてアニメの水島監督はwebラジオやDVD内のコメンタリーなどでいろいろな発言をしています。
文字媒体である小説と映像媒体であるアニメでの表現の難しさ。
アニメの話数や尺(通常本編は20分程度)で原作をどうスポイルし、どう原作を生かしていくか。
制作者サイドには制作者サイドの難しさがあり、『分かっていても難しい部分もある』ことが水島監督の発言からいろいろとかいま見えてきました。
とはいえドクロちゃんに関しては原作の良さをうまく使ってはいると思います。原作者もコメンタリーなどからアニメに関して満足していることがうかがえます。
原作つきアニメといえばアニメ版『Fate/stay night』は映像は文句のないものですが、原作のゲームの文章量が半端ではなく、それをアニメとして表現するには2クール(1クール=三ヶ月。通常13話、あるいは12話)でもダイジェスト気味なアニメとなっています。
元々の原作の情報量がすごいので、それに対応するには『原作のエピソードを大幅に削り、アニメとして作り直す』か『必要最低限の部分を抜き出しダイジェスト気味に作る』かしかないと思います(あるいはもっと賢い方法があるのかもしれませんが)。
原作のゲームを実際に遊んでいる自分としてはアニメは見ていて「あーがんばってるけど2クールじゃ足りないよなぁ。せめて3クール……あるいは4クールあればもうちょっとうまくいっただろうなー」と思っております。
やはり原作つきの作品をアニメにするのはいろいろと難しいようです。
話は若干それましたが、例えキャスティングがキャラにあっていたとしても、結局はアニメそのものが面白いかどうかが重要なんじゃないかと思います。
乙女はお姉さまに恋してるのアニメが、原作の処女はお姉さまに恋してるの雰囲気を壊すことなくアニメとして昇華しているならまだ救われるのですが……それに関しては実際に見てみないことには評価のしようもありません。
最後にもう一度だけ。
原作者・原作ファン・アニメ声優ファン・声優・アニメ制作者・アニメスポンサーそれぞれにそれぞれの立場があり、それぞれにそれぞれの思惑があります。
どれを優先すべきか。
何が大切なのか。
答えは複雑で一つに割り切れるようなものではありません。
しかしそれぞれの立場の人は、別の立場の人の気持ちも少しは理解してあげてください。
それぞれに苦しい立場があり、それぞれにゆずれない物があるはずです。
怒ってばかりではなく、冷静に大人の対応をしましょう。
……とはいえ大人の対応で割り切れない『どうしても絶対に譲れない物』があることはも確かなんだよねぇ。
だからこそみんな怒ってるのであり、みんな複雑な気持ちでどこに怒りを向けたらいいか、どこに振り上げた拳をぶつけたらいいのかを考えて……結局は一番攻撃しやすいところに落ち着いちゃうんでしょうなぁ。
なんかもう「あーあ」というため息しか出てきませんわ。
とにかくみんな一度落ち着いて、何が大切で、何が問題で、何をすべきなのかをそれぞれの立場から考えるべきなんじゃないかと主張してこの文章は終わります。
まずは前回のエントリーは後から文章を継ぎ足して継ぎ足して継ぎ足して継ぎ足したものなので全体的におかしな部分・矛盾している部分があります。
また、自分が知らなかった事、文章を書いた後から知ったこともいろいろあり、「知らなかったこと」による矛盾、現実的におかしな部分もいくつかあり、その件に関してここに謝罪をさせていただきます。
とはいえそれら全部を修正するには一から全部書き直す以外ないので、それよりも改めて今回の『処女はお姉さまに恋してる>乙女はお姉さまに恋してる ゲームからアニメ化に際しての事件』についてまとめていきます。
……前回の文章と今回の文章と若干食い違う部分があるかもしれませんが、それは上記のように文章的な誤りだったり、無知であるが故に間違ったことを書いていた事に対するフォローということでご容赦のほどを。
ということを大前提にしつつ、前回の文章ではできる限り中立でありたいと思い(中立に徹し切れているかどうかははなはだ疑問ですが)あえて書きませんでしたが、
星野さんはPCゲーム版の処女はお姉さまに恋してるを遊んでません。ただし、エロゲーそのものは昔から好きです。エロゲーの存在そのものを否定する気は毛頭ありません。おとボク原作ファンの心情も少なからず分かるつもりでいます。
ついでに言うとAice5のメンバーは好きな声優さんも多く、個人的に応援しています。だからと言って今回の誰が見てもわかりやすいあからさまなキャスティングについては否定的な意見を持っています。そしてそのキャスティングはまず間違いなく声優さんそのものに問題があるわけではなく、レコード会社キングレコードおよびキングレコードのアニメレーベルスターチャイルド上層部による『非常にわかりやすい意図を持って』行われたものである事に対して嫌悪感を抱いています。
過去にも『To Heart』や『Kanon』といった自分が好きな作品がアニメ化されたことがありました。
『To Heart』に関してはまずPSに移植され、それからアニメになったと記憶しています。
元のPC版では音声が無く、PSに移植されるときに音声が付くとわかり、「誰が声優やるのかなー」と仲間内で話題にしたこともあります。
この件に関してはおおむねキャラクターに合ったもので特に不満をもったことはありません。
むしろ当時ほとんど無名だった声優・堀江由衣がマルチ役に抜擢されたとき「堀江由衣って誰??}という会話を交わしたことを記憶しています(これがきっかけでほっちゃんのファンになったということも書いておきます)。
『Kanon』に関してもまずはNECインターチャネルがPS(DCの方が先立ったかなー?)に移植し、それからアニメになったとき声優が変更されることなかったと記憶しています。
これに関しては当時「うわー全然キャラと声あってねぇぇぇぇぇ、これだから多部田は……!!」という感想を抱きました。
今でも他にもっとキャラに合うキャスティングがあったんじゃねぇかなー、と思うこともありますが、すでに慣れたというかもう今更まぜっかえしても仕方ないと思っております。
どうでもいいことですが、そのKanonアニメはキャラデザがあごのとがったものになっていて『あごアニメ』として話題になりました。
すでに黒歴史となったあごアニメのリベンジとしてかどうかはしらないけど京都アニメーション版Kanonも予定されています。
キャストの変更はないみたいです。
まぁ、今更変更してもそれはそれで火種の元になるので賢明な判断だと思います。
処女はお姉さまに恋してるに関しては何の感慨もありませんが、過去自分も同じようにPCゲーム>家庭用ゲーム移植での声追加で一喜一憂しているということだけは分かっていただきたいのです。
そしてそのたびに「あー、踊らされてるなー。まぁしゃーないかー」という感情が浮かんでは消えていったものです。
今回のおとボクに関してはアニメのキャスティングを見た瞬間に「あー、こりゃやべー絶対やべー」と心から思いました。
Aice5のメンバーが好きではあります。むしろ好きであるからこそ、こういう形での起用で声優さん個人によからぬ攻撃がいかないか危惧しました。
……案の定危惧は現実となり、原作者と言ってもいいシナリオライターが怒りを爆発しました。
そのシナリオライターの文章そのものはログという形で先の文章を書いた後で読みました。
自分にとって重要なことはログの内容そのものではなく、原作者という立場で公共の場で大人げなく怒りを暴露してしまった、という事実です。
シナリオライターさんの怒りを完全に理解することは自分にはできません。できませんが気持ちは分かると思います。
とはいえ書いた文章の内容はやはり冷静さを欠きすぎたと言うべきものでした。ただでさえ微妙な空気の流れた時期に、さらなる余計な混乱を生んだ事は確実です。
これはそのシナリオライターの日記を読んで後で知ったことですが、どうやら原作を擁護すべきゲーム会社もなにやら腰砕けな対応をしているようです。
もっと自社の製品に対して他に取るべき態度があったと思うのですが、現実はそうではなかった……ということみたいです。
そして個人的にやっぱり今回一番問題だと思うのはスターチャイルドのあからさまなキャスティングです。
たとえば天然女子校物語では『feat.Aice5』と明記してドラマCDを売っています。
これに関して原作ファン・および原作者がどのように思ったかはまったく知りませんが、今回のような混乱が起きることはありませんでした(あったのかもしれませんが、自分の知る範囲では認知しておりません)。
しかしこの天然女子校物語と今回の処女はお姉さまに恋してるを同列に扱うべきかというと、『声つきのゲームをアニメ化した時にゲームとは別の声優を起用する』という矛盾がある以上やはり問題は余計に深刻であると思います。
同じ売り方にしたって他にやりようはいくらでもあったはずです(そもそもAice5のメンバー個々の知名度が高く無理に売り出す必要性をまったく感じないのですが)。
今回の件に関しては様々な立場から、様々な意見があるようです。
それぞれがもっともであり、何が正しく、何が間違っているのか自分には分かりません。
そもそも今回の件に関して『何が正義で、何が悪か』明確に定義することは不可能であると思います。
なぜかくも今回このように混乱してしまったのか。
一つには原作者の『日記』という形でのリアクションが起因しており、その元になった『原作者・原作ファンを無視したキャスティング』をしたスターチャイルドおよびそれに抵抗しきれなかった(あるいは甘んじて受けた)ゲーム会社については、様々な理由事情があるのでしょうが、もっと上手な対応があったと思います。
あちこちで「自分のところの声優で商売したいなら、オリジナルの作品でも用意すればいいのに」と言う意見があります。
確かにその通りだと思います。安易にエロゲーから原作をひっぱってきて、ファンに対して心ない形でのアニメ化というのはいかがなものかと思います(そんなこと言ったら某ツンデレ作品はもっと惨いのですがそれはまた別ということで)。
昔は漫画が、少し前は小説が、そして昨今エロゲーが『アニメ化』という形で食い物にされています。
その原作の面白さをきちんと表現したアニメであるならばいいのですが、自分の経験や記憶からはあまり手放しでほめられた原作付きのアニメは数えるほどしかないように思えます。
そしてそのたびに「原作とアニメは別物」と言われます。
ずっと、ずっと、ずっと前から同じことの繰り返しなんです。
学習能力がないのか、原作つきが逆にネックになるのか。
中には例外だってもちろんあります。
例を挙げるとしたら『撲殺天使ドクロちゃん』などは一つの成功例だと自分は思っています。
おかゆまさき原作の小説であり、スプラッターな表現や不条理なギャグや、かわいいイラストや、ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ?という頭の悪い(ほめ言葉)擬音が印象的な小説です。
これがアニメになるときは「スプラッターな部分に規制がかかるんじゃねー」とか、「原作の(良い意味で)あほっぽさが無くなるんじゃねー」とか思ったものですが、実際には原作の良さを残しつつ、アニメとしての面白さも加えた良作となっていました。
DVDでの発売というのも大きかったのかもしれませんが、アニメ化にさいしてアニメの水島監督はwebラジオやDVD内のコメンタリーなどでいろいろな発言をしています。
文字媒体である小説と映像媒体であるアニメでの表現の難しさ。
アニメの話数や尺(通常本編は20分程度)で原作をどうスポイルし、どう原作を生かしていくか。
制作者サイドには制作者サイドの難しさがあり、『分かっていても難しい部分もある』ことが水島監督の発言からいろいろとかいま見えてきました。
とはいえドクロちゃんに関しては原作の良さをうまく使ってはいると思います。原作者もコメンタリーなどからアニメに関して満足していることがうかがえます。
原作つきアニメといえばアニメ版『Fate/stay night』は映像は文句のないものですが、原作のゲームの文章量が半端ではなく、それをアニメとして表現するには2クール(1クール=三ヶ月。通常13話、あるいは12話)でもダイジェスト気味なアニメとなっています。
元々の原作の情報量がすごいので、それに対応するには『原作のエピソードを大幅に削り、アニメとして作り直す』か『必要最低限の部分を抜き出しダイジェスト気味に作る』かしかないと思います(あるいはもっと賢い方法があるのかもしれませんが)。
原作のゲームを実際に遊んでいる自分としてはアニメは見ていて「あーがんばってるけど2クールじゃ足りないよなぁ。せめて3クール……あるいは4クールあればもうちょっとうまくいっただろうなー」と思っております。
やはり原作つきの作品をアニメにするのはいろいろと難しいようです。
話は若干それましたが、例えキャスティングがキャラにあっていたとしても、結局はアニメそのものが面白いかどうかが重要なんじゃないかと思います。
乙女はお姉さまに恋してるのアニメが、原作の処女はお姉さまに恋してるの雰囲気を壊すことなくアニメとして昇華しているならまだ救われるのですが……それに関しては実際に見てみないことには評価のしようもありません。
最後にもう一度だけ。
原作者・原作ファン・アニメ声優ファン・声優・アニメ制作者・アニメスポンサーそれぞれにそれぞれの立場があり、それぞれにそれぞれの思惑があります。
どれを優先すべきか。
何が大切なのか。
答えは複雑で一つに割り切れるようなものではありません。
しかしそれぞれの立場の人は、別の立場の人の気持ちも少しは理解してあげてください。
それぞれに苦しい立場があり、それぞれにゆずれない物があるはずです。
怒ってばかりではなく、冷静に大人の対応をしましょう。
……とはいえ大人の対応で割り切れない『どうしても絶対に譲れない物』があることはも確かなんだよねぇ。
だからこそみんな怒ってるのであり、みんな複雑な気持ちでどこに怒りを向けたらいいか、どこに振り上げた拳をぶつけたらいいのかを考えて……結局は一番攻撃しやすいところに落ち着いちゃうんでしょうなぁ。
なんかもう「あーあ」というため息しか出てきませんわ。
とにかくみんな一度落ち着いて、何が大切で、何が問題で、何をすべきなのかをそれぞれの立場から考えるべきなんじゃないかと主張してこの文章は終わります。
トラックバックURL
この記事へのコメント
1. Posted by 2006年06月15日 01:06
>PCゲーム>家庭用ゲーム移植での声追加で一喜一憂している
声追加では無いから、これだけの騒動になっているのだと思います。
イメージの世界から声追加と、声が付いていたのに変更では、重さが違います。
声追加では無いから、これだけの騒動になっているのだと思います。
イメージの世界から声追加と、声が付いていたのに変更では、重さが違います。
2. Posted by 通りすがりのおじさん 2006年06月16日 04:49

3. Posted by みかん 2006年06月16日 10:35
現在アニメを製作されてるスタッフのプレッシャーがえらいことになってそうでチョト心配。
話的にも声優さん的にも上手くいけば、まぁ、声優変わったけどこれないら文句ないかな?で良いけど、もし失敗したらもう一度この話がぶり返しそうですね。
話的にも声優さん的にも上手くいけば、まぁ、声優変わったけどこれないら文句ないかな?で良いけど、もし失敗したらもう一度この話がぶり返しそうですね。
4. Posted by kagami 2006年06月16日 21:27
おとボクはマジ面白いので
今からでもプレイお勧めです。
私が二次創作を作っちゃうくらい
面白いです(爆)
おとボクの優れたところの一つは
「女装子萌え」ムーブメントの
先駆けとなったところだと思う
のですが今回の騒動でそれが
かすんでしまうのは、女装子萌え
の私としては残念無念です…。
今からでもプレイお勧めです。
私が二次創作を作っちゃうくらい
面白いです(爆)
おとボクの優れたところの一つは
「女装子萌え」ムーブメントの
先駆けとなったところだと思う
のですが今回の騒動でそれが
かすんでしまうのは、女装子萌え
の私としては残念無念です…。
5. Posted by GOLD-BALL 2006年06月17日 02:49
あちらも分かる、こちらも分かるという「とても冷静で中立な意見」は何も言ってないのと同じですよ。
6. Posted by 永田 2006年06月17日 02:56
原作のアニメ化に関しては。
攻殻機動隊等のアニメオリジナルで
原作と違う物を追いかけ。
成功した例もありますよね。
しかし原作vsアニメは昔っから。
アニメ化は悪だ。
に成らないで欲しいです。
その為にも今回の騒動は痛いなぁ。
攻殻機動隊等のアニメオリジナルで
原作と違う物を追いかけ。
成功した例もありますよね。
しかし原作vsアニメは昔っから。
アニメ化は悪だ。
に成らないで欲しいです。
その為にも今回の騒動は痛いなぁ。
7. Posted by any 2006年06月17日 06:01
>5
同意。少なくとも「判る」と言ってるだけでは
第三者の通りすがりには何が判るのかさっぱり判らないし。
騒動は騒動として大きくなってるのだから、
どこの意志決定機関の責任によって声優が変更されて、
それに対してどういう表明をしているのかという部分が
明確にならないと、騒動は無意味に拡大するだけでしょう
同意。少なくとも「判る」と言ってるだけでは
第三者の通りすがりには何が判るのかさっぱり判らないし。
騒動は騒動として大きくなってるのだから、
どこの意志決定機関の責任によって声優が変更されて、
それに対してどういう表明をしているのかという部分が
明確にならないと、騒動は無意味に拡大するだけでしょう
8. Posted by Yd 2006年06月17日 09:17
>PCゲーム>家庭用ゲーム移植での声追加で一喜一憂している
この問題を見ていると、PS2のバルドフォースなどのダブルキャスト(PC版キャストとPS2版キャストを選択出来る)方式というのは、実は冴えた方法なのかなと思いました。
まぁ、アニメでやるのはかなり無理がありますが・・・
この問題を見ていると、PS2のバルドフォースなどのダブルキャスト(PC版キャストとPS2版キャストを選択出来る)方式というのは、実は冴えた方法なのかなと思いました。
まぁ、アニメでやるのはかなり無理がありますが・・・
9. Posted by Null 2006年06月17日 14:39
>バルドフォース
こっちもOVAでさらに変更だけどな。
この騒動は古くからある問題がそれによっておきた声優の総入れ替えが引き金になって発展した現象というのが私の考え。
そもそもの問題はシナリオライターが意見できないってことじゃないだろうか? ゲームにおける重要な要素。それもアニメ化にあたってはほぼすべてと言っていい要素を作り上げたシナリオライターが、何の意見も出来ない。
今回の日記でぶちまけた内容っていうのは結局このことへの不満でしょう。ゲームが完成した段階でシナリオライターは何も出来ないところへ追いやられていた。
しかし、こういうことをやるメーカーは最終的に優秀なライターをすべて失うことになりかねないが、どうするつもりなのだろうか。
こっちもOVAでさらに変更だけどな。
この騒動は古くからある問題がそれによっておきた声優の総入れ替えが引き金になって発展した現象というのが私の考え。
そもそもの問題はシナリオライターが意見できないってことじゃないだろうか? ゲームにおける重要な要素。それもアニメ化にあたってはほぼすべてと言っていい要素を作り上げたシナリオライターが、何の意見も出来ない。
今回の日記でぶちまけた内容っていうのは結局このことへの不満でしょう。ゲームが完成した段階でシナリオライターは何も出来ないところへ追いやられていた。
しかし、こういうことをやるメーカーは最終的に優秀なライターをすべて失うことになりかねないが、どうするつもりなのだろうか。
10. Posted by 火器厳禁 2006年06月20日 16:25
ショコラでも選択方式だった。
折衝案かしらね?
裏でこんな事が繰り広げられていた事を初めて知り複雑な心境です。
折衝案かしらね?
裏でこんな事が繰り広げられていた事を初めて知り複雑な心境です。
11. Posted by ん〜? 2007年01月11日 20:11
意見を書かなきゃいけないなんて事は無い。
コメントを記事とすることを否定することなんて、誰にもできないでしょ?
ここの管理人が”意見”を書かなかった事は、そんなに注意すべきことじゃない。
コメントを記事とすることを否定することなんて、誰にもできないでしょ?
ここの管理人が”意見”を書かなかった事は、そんなに注意すべきことじゃない。